大阪工業大学漕艇部トレーナー活動報告 7月19日

9月より始まる全日本大学選手権大会に向けて練習量も増えてきています。
そのため体の不調、特に「腰痛」を訴える選手が多くケアに追われています。 腰を痛めてしまう選手に共通していることが「腹圧が弱いあるいは抜けてしまうこと」です。
ボート競技の特徴として背中が丸くなる(骨盤が後傾している)瞬間がありますがこの時に腹圧が低くなってしまうことで腰の負担が最も高まります。写真①
腹圧を高める時に勘違いされやすいのが「お腹を凹ませる」わけではないということです。 口から息を吐き切る時、お腹の下の方に力が入る感覚になると思いますが、それを維持している状態=腹圧が高いということです。 練習方法としては、寝た姿勢で膝を立てて深呼吸(鼻から息を吸って口から息を吐き切る)→座っている姿勢で深呼吸。(注)必ずお腹の下の方に力が入っているかを手で触りながら確認します。徐々に腹圧が高い状態を維持できるようになれば、次に写真②のように手に抵抗を加えて上下運動をしてもらいます。この時に手の動きに集中してしまって腹圧が弱くなることが多いので何回も練習して常に腹圧が高い状態を維持できるように練習していきます。(1人でする場合は何も持たないか、1kgくらいの軽い負荷で。) 地味な練習ですがこれができないと手や足を使った複雑な運動になるほど腹圧の意識は低くなってしまうので、無意識下で常に腹圧が高いという状態が目標です。これはアスリートだけでなく一般の方でも腰痛予防に効果のある体操ですのでぜひ参考にしてみてください。
それでは大会までにケガ人が出ないよう今後も漕艇部のケアを継続して行なっていきます。
リハビリテーション科 中屋

写真①

写真②

座っていても腹圧を意識する